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クリーンルームのメンテナンス

空調機の点検と修理

クリーンルームは定期的なメンテナンスが非常に重要です。
というのも、清浄装置が故障していたり、稼働状況が悪かったりしても作業員はその変化に気付くのが難しいからです。
クリーンルームの目的は空気中に汚染物質である微粒子を除去することですが、人間にはその微粒子を見たり感知したりすることができないので、本当にクリーンルームが機能しているかどうかがわからないわけです。

そこで、定期的にメンテナンスをして、すべての装置が正しく機能しているかを知る必要があります。
また、一つの装置でも不具合を起こすとクリーンルーム内の清浄度が下がり、製品の質低下を招きますので、故障する前に必要なケアをしておくべきです。

そのため、空調機は決められた期間ごとに必ず点検をします。
具体的にはガス漏れが生じていないか、ガス圧などをチェックします。
室外機の点検と共に、熱交換器部分に汚れが溜まりがちですので清掃を行う必要もあるでしょう。

空調機によっては消耗品も存在しますので、それぞれのパーツの耐用期間ごとに交換をしていきます。
機器の使用期間が長くなってきたら、早めに交換するかどうかを検討して必要に応じて交換作業を実施します。

フィルター交換のルーティーン

エアフィルターはクリーンルーム関連の装置の中でも特に重要な部分です。
フィルターに目詰まりが起きていたり、破れが生じていたりすると空気循環や清浄化に直接影響するからです。
そのため、クリーンルームで使用されることが多いHEPAフィルターや中性能フィルター、そしてプレフィルターは決められた期間ごとに交換することになっています。

中には、清掃することによって何回か繰り返し利用できる製品もあります。
その場合、メーカーによって決められた清掃方法できれいにします。
ただし半永久的に使えるわけではありませんので、使用回数を超えたらやはり交換する必要があります。

清浄度測定で動作チェック

メンテナンスをする度に清浄度の測定をします。
また、HEPAフィルターを使用しているのであればリークテストも実施します。
通常クリーンルームは、センサーによって常時清浄度のモニタリングがなされています。
しかし、メンテナンスによって装置の動作が変化したり、フィルター交換によって清浄度が変わったりすることがあります。

そもそもメンテナンスが正しく行われクリーンルームが確実に機能しているかはテストをしないと分かりません。
そこで、必ず一定時間稼働させた状態で測定をして、問題のない清浄度を確保できているかを確かめるのです。
場合によっては、メンテナンスの前と後での比較をしたり、通常時との数値変化があるかをチェックしたりすることもあります。