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エアタイト開口

クリーンルームに欠かせないエアタイト開口

クリーンルーム内部はフィルターや強制換気などのシステムによって、正常な空気が保たれた環境となっています。
しかし、作業員が室内に出入りするため、どうしても外部環境との接続が必要となってきます。
その開口部になんの対策も施されたいないのであれば、当然外部から汚染された空気や塵などが入ってきてしまいますので、開口部にきちんとしたシステムを設ける必要があります。

それが、エアタイト開口と呼ばれるもので、作業員などが入る際に、汚染物質が侵入しないようなシステムを持っています。
室内に入るための唯一の開口部となりますので、出入りがしやすい構造であるのは重要なことですが、その利便性のために清浄機能のレベルが下がってしまうようであってはなりません。
出入りのしやすさと、クリーン機能の維持が同時に実現できるようなエアタイト開口が理想的と言えます。

エアタイト開口を構成する重要なパーツ

エアタイト開口はまず開閉するドアがなんと言っても重要なパーツとなります。
様々なタイプのドアがありますが、たいていはスライド式の自動ドアとなっています。
出入りが楽ですし、作業員が手でドアに触ることによって何らかの汚染原因を作らないということも重要なポイントです。

また、ドアに窓をつけることで、内部の様子をチェックできると共に、採光ができます。
とはいえ開閉式の窓をつけると気密性などの点で問題が出てきますので、はめ殺しタイプが一般的です。
大きさや窓の形状、数量によってドアの大きさなどが変わってきますので、窓の選択もエアタイト開口を決める際の重要なポイントとなります。

パスボックスの構造にも注目したい

クリーニングに接続するエアタイト開口は、通常二枚のドアで構成されています。
その間にはパスボックスと呼ばれる空間があります。
外部側のドアとクリーンルーム内部につながるドアが同時に開いてしまうと、簡単に外部から空気が流入してしまいますので、パスボックスの中に入ってから開いていたドアが閉まり、ドアの閉鎖が確認されてから、もう一方のドアが開くというシステムを持ちます。

このパスボックスの中には、エアシャワーを持つものやHEPAフィルターが装着されているものなど、いろいろなタイプがあります。
製造する製品の種類やクリーンレベルの高さなどによって、パスボックスの構造も変える必要がありますので、導入時にはしっかりと考慮しなければなりません。

クリーンルーム内は陽圧に保たれていますので、エアタイト開口がしっかりとしたレベルのものであれば、汚染物質が入り込んでくる確率は低くなります。
そのため、エアタイト開口の構造は、クリーンルームのシステムそのものと同じように重要なものなのです。