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スーパークリーンルーム

スーパークリーンルームとは?

そもそもクリーンルームというのは、空気中の微粒子をエアフィルターなどで捕集して空気の清浄度を高めた場所を指します。
クリーンルームは、明確に定められた規格によってどのくらいの清浄度を実現できるかによってクラス分けされています。
この規格としては世界中で使用されている、ISO14644-1というものがあり、1立法メートルのうち0.1μmの粒子が何個あるかでクラス分けされています。
たとえば、ISOクラス7というクラスでは1,000万個の微粒子が存在する空間を指し、ISOクラス5になると微粒子の戸数は10万個まで許容されます。

このクラス分けの中でも、最上位となるISOクラス1、ISOクラス2を実現できる空間をスーパークリーンルームと呼びます。
ISOクラス1は0.1μmの微粒子が10個以下であり、ISOクラス2だと100個以下となります。
一般的に達成できる最高レベルの清浄度を保てる、超高精度のクリーンルームのことを指すわけです。

そのためには、設備全体を高性能の装置で運用しなければなりません。
微粒子の捕集率の高い高性能エアフィルターを使い、換気回数を増やすこと、密閉度の高い空間を作るための仕切りシステムなどが必要となります。
また、クリーンルーム内への入場に伴って侵入する汚染物質の量も極限まで減らさなければなりません。
そのため、強力なエアーシャワーや確実な清浄プロセスを作業員が実行するといった点も求められます。

スーパークリーンルームの用途と利用されている分野について

このように、スーパークリーンルームは最高レベルの清浄度を保つために、高価な装置と徹底した洗浄作業が必要となります。
それだけのことが求められる作業としては、精密電子部品の製造、たとえば半導体製造や液晶製造などが挙げられます。
微小なホコリがあるだけでも品質低下が起こりますので、特に精密部品加工分野ではスーパークリーンルームの需要が大きいです。
加工に伴って汚染物質が生じることもありますので、強力な洗浄設備が求められますし、加工中異物が混入しない清浄空間が必要となるからです。

また、医療や理化学の分野でもスーパークリーンルームが用いられることがあります。
細菌やウイルスを扱う設備や、ごく微量の薬品を調合する現場などでは、高精度のクリーンルームが必要だからです。
また、医薬品や化合物などを分包してフィルムコーティングする際には、わずなかホコリが入っても初期不良扱いされます。
そのため、スーパークリーンルーム内での作業を行うケースも多く見られます。
全体としては、打ち抜き加工やアッセンブリ加工をする工程を持つ工場での採用がなされています。