空気清浄度

空気清浄度の基準

クリーンルームを設置する場合には、その現場に於いて求められる「空気清浄度」というものをベースにして空調などを考えることになります。
この空気清浄度には測り方の基準が存在しているため、まずはそれについて紹介します。
空気清浄度のレベルは「クラス」という基準で判断されます。
このクラスは1立方フィートの中に0.5マイクロメートル以上の粒子がどれだけ存在しているのか、ということが判断基準となります。

例えば1立法フィートの中に0.5マイクロメートル以上の粒子が10個ある場合には、クラス10となります。
これが100個ならクラス100、1000個ならクラス1000、という具合で増えていきます。
クラスの数字が少ない程清潔で、多い程清潔ではない、ということになるため注意しましょう。

では、私達が普段生活している空間の空気清浄度というのはどの程度のものなのでしょうか。
実は普通に生活をしている場合の空気清浄度というのは、大体1000万を超えています。
自宅も職場も、もちろん外も、どこをとっても1000万を超えている場合がほとんどでしょう。
普通に生活しているとこの場所がキレイだな、と感じるような場所でも、1万や10万というクラスであることが多いのです。

では、クリーンルームではどのくらいのクラスの清潔度を求められるのか、ということについて紹介します。

現場によって違うクラス基準

では、クリーンルームの設置が必要な場所によって違っている、求められるクラスについて紹介します。
最も高度なクリーンルームが必要であり、繊細な作業を行う事になるのが「半導体工場」です。
半導体工場において求められるのは「クラス100~1」という非常にハイレベルなクリーンルームとなります。

ごくわずかな微細粒子であっても生産物を台無しにしてしまう可能性があるためです。
また、半導体工場においては作っている1つの製品がダメになってしまうだけではなく、ベースとなるものがダメになるとその他のものがすべてダメになってしまうために大損害を引き起こすことになります。
クリーンルームはそれを防止するために必要な設備同士だといえるでしょう。

次にランクが高いのが、電子部品工場や光学器械向上、精密工場などです。
もちろん作っているものによって求められるランクは変わるものの、これらの場所では「クラス1万~100」程の空気清浄度が求められるようになっています。
生産性を工場させるために清潔な空気が必要である場合も多いため、これによって利益が変わる場合もあります。

薬品や食品工場においてはクラス10万から100程、その他にも印刷工場や自動車部品工場などで、クラス10万から1000ほどの空気清浄度が求められることになります。