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エアフィルター

エアフィルターの特徴と用途について

エアフィルターというのは、空気中の不純物などを洗浄する装置のことを指します。
空気中にはホコリや細かい砂、生地の繊維、汚染物質、花粉など様々なものが浮遊していて、目に見えないほど細かい粒子のものもあります。
こうした粒子を、空気を取り込んで排出過程でフィルターに通すことで濾し取って空気を異物がない状態にするのです。

エアフィルターと一口に言っても、その粒子の捕集率によっていろいろな種類があります。
最も強力なものはULPAフィルターといって、実に空気中の99.9995パーセント以上の不純物を取り除きます。
そのキャッチできる粒子の大きさは0.15μmとなっています。

その次にHEPAフィルターというものがあり、0.3μmの粒子を捕集できます。
このHEPAエアフィルターが産業装置の中では最も汎用性が高く、様々な箇所で使われています。
その用途としては、半導体工場のように、わずかな粒子が製品に付着すると故障の原因となってしまう現場で空気を浄化するものが多いです。

他にも中性能エアフィルターがあり、1μm前後の粒子を捕集して、全体の95パーセント以下の捕集率を持ちます。
粗じん用エアフィルターは、5μm以上の粒子を捕集するもので、50パーセントから90パーセント程度の捕集率となります。
これらのエアフィルターは、医療現場や家庭用の空気清浄機に使われるケースが多いです。

エアフィルターの必要性とは?

エアフィルターは、空気を清浄に保つのに必要な装置です。
空気中の微粒子は目に見えないので、現場に入る際に知らず知らずのうちに持ち込んでしまいます。
体や衣服に付着して入り込み、内部で空気中に散乱するのです。
こうした微粒子が業務や製品の質を低下させることがあります。
上記のように半導体製造過程では徹底した空気洗浄が必要ですし、薬品などを検査する場所では不純物が混じると検査結果に誤差が生じてしまいます。

また、塗装を行う工場では、外部から異物を持ち込むことを防ぐというよりも、作業によって飛散する塗料を取り除く必要があります。
そうしないと、作業者が吸い込んでしまって中毒になってしまうからです。
同じように、化学薬品の製造現場でも製造過程で出る物質から身を守るために必要となります。

ウイルスや劇薬・毒薬等の化学物質を扱うところでは、外部に汚染物質が漏えいしないように高い気密性をキープする必要があります。
気密性が高いため空気が循環せず、そのままの状態ではどんどん室内の汚染度が高くなってしまいます。
そこでエアフィルターを入れて、きれいな空気を保つ必要が出てきます。
このように、エアフィルターは外部からの汚染の持ち込みを防ぐため、また逆に内部から外部に流出させないためにも重要な役割を果たしているのです。