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粗大粒子カウンターについて

よりクリーン環境を正確に測定できる粗大粒子カウンター

精密機械などの製造においては、いかにしてクリーンルーム内の粒子量を測定して不良品を減らすかが重要なポイントとなります。
そのために、通常はパーティクルカウンターという機器を用いて測定を行います。
このパーティクルカウンターは、浮遊粒子という空気中に浮いている塵の量をメインとして測定するために作られています。

しかし、現実にはクリーンルーム内における製造工程に影響を及ぼすのは、空気中に浮いている塵だけではありません。
落下塵と呼ばれるタイプの塵も製品不良率に大きく関係していますので、その量も正確に測定してクリーン環境の改善に努めないといけません。
そこで用いられるのが粗大粒子カウンターなのです。

この粗大粒子カウンターは、名称からも分かるように粗大粒子を測定するために設計されているものです。
浮遊粒子とは別に、クリーン環境に影響を与える落下塵を測定するのに長けているという特徴を持っています。

落下塵の影響もしっかりと考慮に入れる

通常用いられているパーティクルカウンターで測定できるのは浮遊粒子ですが、粗大粒子カウンターが得意としているのは落下塵です。
この二つのタイプの塵の違いは、その大きさにあります。
通常塵は1μmを下回ると空気中に浮くようになり、浮遊粒子となって空気中に存在するようになります。

一方で、1μmよりも大きな塵は重さがありますので、風の流れによって空気中に浮くことがあるとはいえ、時間の経過と共に徐々に落ちていきます。
そして、地面や機器、製品の表面に付着するようになるのです。

当然、製品の表面や機器についた落下塵は製造工程において巻き込まれていくことになりますので、ある意味では浮遊粒子よりも製造に大きな影響を与えると言えます。
また、落下塵は浮遊粒子よりも大きいものですので、より不良率を高めることにもなってしまいます。

10秒程度の測定を行いパソコンでの表示も可能

この粗大粒子カウンターは、シリコンウエハ上での落下塵の測定を行うという造りになっています。
粗大粒子の大きさによる分類と量のカウントができるのが特徴で、10秒ほどの測定で正確にクリーンルーム内の環境を判断することができます。

別売りのパソコンによって結果を画面表示することができますので、すぐに結果を知り、クリーンルーム内の環境改善に役立てることができるのも特徴となっています。
画面表示では、粗大粒子の大きさを色別に分けて見せてくれますので、感覚的に環境がどのような状況かを判別できるのがこのキットの優れているところでもあります。
製品不良率の低下を狙うためにとても重要な機器となりますので、導入を検討してみることができるでしょう。