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樹脂プラスチック工場

樹脂プラスチック工場の仕事内容

樹脂プラスチック工場では、樹脂を原料にしたプラスチックを溶解した上で形を成型するという業務を行います。
工場では、製品によっては手作業が必要な場合はあるものの、多くの場合には機械が大量生産します。
特にプラスチックを溶解する際は作業員が手作業できる温度ではないため、実際の成型業務に関してはすべて機械が作業を行います。

樹脂プラスチック工場では、金型という型を使いそこに溶かした樹脂プラスチックを流し込んでいきます。
成型機から型へ流し込む作業は機会が行うものの、樹脂プラスチックの原料を成型機へ流し込む作業は作業スタッフが実際に行います。
数十キロの原料を持ち上げる作業を伴うため、かなりの力仕事となります。

成型した後には、冷却して形を固めます。
成型の際は余分な出っ張りが生じることがあり、その場合には作業員が手作業でやすりをかけるなど製品を整える作業を行うことになります。

樹脂プラスチック工場にはクリーンルームが必要?

樹脂プラスチック工場の作業では、プラスチックを溶解して型に流し込む作業を行います。
溶解する際にダイオキシンなどの有害物質は発生しませんが、原料となる樹脂による粉塵が発生するリスクはあります。
またそうした粉塵を吸引すると、花粉症やアレルギーを発症するなど健康被害も懸念されます。
そのため、基本的に樹脂プラスチック工場では窓を開けるなど換気が良い環境が必要です。

しかし樹脂プラスチック工場の中でも、何を製造するのかによっては窓を開けての換気ではなく、クリーンルームが必要になるケースがあります。
それは、医薬品や食品に関する製品を製造する場合です。
これらは、異物が混入したりわずかな粉塵や汚れが付着することが製品の品質に大きな影響を与えてしまいます。

例えば、医薬品を入れる容器のキャップ部分には樹脂プラスチックが使われていますし、輸血用のキャップなどもまた樹脂プラスチック製です。
こうした医薬品に関しては、クリーンルームという粉塵が徹底的に除塵されて厳重な衛生管理が行われている作業空間で製造されるのが一般的です。

医薬品以外では、食品を入れる容器のキャップなどもクリーンルームを装備している樹脂プラスチック工場が対応しています。
クリーンルームで作業をする際には、作業員は防護服を着用して皮膚の露出を徹底的に避けた上で、エアシャワーで防護服に付着している粉塵を除去し入室することになります。

クリーンルームでは、それぞれどのぐらい徹底した清浄度が必要になるかという点で、いくつかのクラスに分類できます。
樹脂プラスチック工場の場合には、1立方フィート当たりの粒子数が1,000~100,000個以内のクラスが多いのですが、医薬品や食品を取り扱う樹脂プラスチック工場だとクラス10,000ぐらいの清浄度が多いです。