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クリーンルームウェアの選び方

クリーンルームのレベルに合ったクリーンルームウェアを選ぶことが重要

半導体生産などの精密機器を製造する工場では、ナノレベルの塵をも除去することが重要になってきます。
そのために、清浄空間を作り出すことができるクリーンルームを設置することが必須となっているわけですが、この空間を作ればそれで十分というわけではありません。
というのも、工場内で作業をするためには、作業員が外から入っていくことが必要になり、その際に塵などを持ち込んでしまうことがあるからです。

特に汚染物質の元となるのが作業員の服です。
服にはホコリや汚れが付着していますし、服自体の繊維が生産活動の障害となります。
そのため、塵などの汚染物質を持たないクリーンルームウェアを着ることが欠かせないのです。

クリーンルームウェアにはいくつもの規格、もしくはクリーンレベルがあります。
そのため、クリーンルームウェアを選ぶ際には、工場で保たれているクリーンレベルと同等のものを選ぶ必要があります。
クリーンルームの清浄能力が高いところでは、同じようにクリーンルームウェアのクリーンレベルも高くなくてはならないのです。

いくつもの規格があるのでどの規格を採用するかを考慮する

クリーンルームウェアのクリーンレベルを判定するための基準、規格がいくつも存在していますので、その規格ごとの違いを把握し、どの規格を基準とするかを決めることが求められます。
たとえば、米国連邦規格というものがあります。
この規格は、1立方フィートあたり0.1μmの粒子がいくつかあるかということを算定基準としていて、クラス1、クラス100、クラス10,000などのクラス分けをしています。

また、ISO規格というものも存在していて、1立方メートルあたり0.1μmの粒子がいくつかあるかという基準によって、ISO1からISOまで分かれています。
それと似た形で日本独自のJIS規格が存在していて、クラス1からクラス8までに分かれています。

日本国内においては米国連邦規格を採用してクリーンルームウェアを選定している企業が多いですが、より高度な精密さが求められる工場では、JIS規格を採用しているケースもあります。
メーカーによって多少の違いがありますので、規格の差もチェックするようにしましょう。

洗浄についても考えておく

このような基準でクリーンルームウェアを選ぶことができますが、クリーンルームウェアは定期的な洗浄が必要です。
高度なクリーン状態が求められますものですので、一般のクリーニング業者が洗浄するというわけにはいきません。
クリーンルームウェアの販売と共に、洗浄などのメンテナンスを行っているメーカーもありますので、ウェアを選定するときに考えてみるのも良いでしょう。