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フィルム製造工場

フィルムとは?

フィルムとは封止材とも呼ばれていて、セルやデバイスを水蒸気や酸素から守る役割をします。
私たちの身の回りでもフィルムが使われているものはたくさんありますが、その中でも有機タイプのデバイスには、フィルムが搭載されている割合は高いと言えます。
例えば有機タイプの太陽電池やELなどは、構造成分として使われている化合物が水分や酸素に対して強い反応を持つという性質があります。
そのため安全に利用するためには、酸素や水分に対して反応しないフィルムを使って化合物を隔離しなければいけません。

フィルムにはガラスが素材として使われることも多いのですが、化合物によっては高い隔離性を持つ金属やガスなどの素材が使う必要があります。
クリーンルームは、そうしたフィルム製造工場でも除電や除塵のために使われています。

フィルム製造工場でクリーンルームが必要な理由

フィルムの製造過程では、自動化された環境で機械がロールToロールのプロセスで生産を行います。
その環境の中では静電気が起こりやすく、空中を漂う微粒子や塵など目に見えないサイズの異物がロールに付着しやすい傾向があります。
こうした異物によって製造したフィルムが不良品という扱いとなってしまうため、フィルム製造工場内でできるだけ塵やホコリなどの異物を除去することが大切なのです。

フィルム製造工場の中には、製造を行うラインの室内を全てクリーンルーム対応とするところもあれば、ロールToロールのプロセス内にインラインタイプのクリーナークロスを設置し、製造工程の中で除塵するケースもあります。
製造プロセスの中にクリーナークロスを設置する場合でも、その機能はクリーンルーム内で製造する場合と同じレベルの衛生さが求められます。
また使用するインラインクリーナークロスは、日常清掃だけでなく、クリーンルーム清掃と同じレベルの丁寧な清掃作業が求められます。

クリーンルーム内で製造することも重要

フィルム製造工場のライン上にクリーナークロスを設置しても、製造環境が粉塵にまみれていたのでは、高品質のフィルムに仕上げることは難しいものです。
粉塵フリーな品質を求められるフィルム製造業界においては、フィルム製造工場の中そのものをクリーンルーム仕様にした上で、さらに完成度を高めるためにインラインタイプのクリーナークロスも併用するというスタンスを採用しています。

クリーンルームにも、多種多様な仕様があります。
その中でもわずかな粉塵が不良を引き起こしてスクラップの原因となってしまうフィルム製造工場においては、よりハイスペックなクリーンルームが必要だと言えるでしょう。
フィルムという特性に配慮したクリーンルームを設置することによって、製造にかかる労力や時間を軽減した上で不良品率の少ないフィルム製造が可能となります。