FFUについて

クリーン化のためのユニット機構FFU

FFUは、ファン・フィルター・ユニットのことで、クリーンルーム構築に欠かせない要素である、空気を送り込むファンとフィルターがセットになっている装置のことを指します。
もちろん、ファンやフィルターなどを別々に用意して装備することも可能ですが、一つのユニットとして着けることによって、スペースを確保しやすくなりますし、クリーンルームを作る時の作業も楽になるというメリットがあります。

また、それぞれのクリーンルームの大きさやレベル、設置場所などによって、それぞれのファンもフィルターも大きさや構造が変わってきますが、FFUを使うことによって、適切なセットを選びやすくなるのもメリットです。
クリーンルームと一口に言っても、企業によってかなりその形態や規模は変わってきますので、こうした柔軟性の高いユニットの設置はコスト削減や、工事期間の短縮という利点を生み出すのです。

いろいろな製品のバリエーションがある

FFUは、あくまでファンとフィルターがセットになっているユニットという総称ですので、その組み合わせはかなり多くあります。
たとえば、薄型のパネル状になっているFFUがあり、簡易的にクリーンルームを作りたい場合や、小さなスペースで作業をするための空間作りなどに使えます。
また、逆に大型FFUを構成することも可能で、大風量のファンと高性能フィルターを組み合わせて、ルーム内を陽圧、もしくは陰圧化して高レベルの作業に対応できるようにするというケースもあります。

オーソドックスなものとしては、多目的FFUが用意されていて、それぞれのレベルに合わせて製品基準が設けられています。
基本的な構造としては、上からファンを使って空気を吸い込んで下からフィルターによって清浄化された空気を送り込むという方式に向いています。
いろいろなレベル、規模のクリーンルーム構築に応用できますので、汎用性が高いユニットと言えるでしょう。

清浄度クラスを定めて上でユニット構成を検討する

実際のFFUの使い方においては、まずクリーンルームで求められる清浄度クラスや大きさを考慮する必要があります。
その上で、どのタイプのFFUを選択するか、どこにファンを設置するかなどを決めていくことになります。

FFUは清浄効率の高いユニットですが、それでも取り付け位置を誤るとあまり効果を示さないことがあります。
たとえば、ファン付近に粒子を舞い上げてしまうような要素があったり、必要とされる対流方式の選択を間違えると、機器が作動していてもなかなか清浄が進まないということになってしまいます。
キットメーカーや施工会社との綿密な打ち合わせと細かな設計をすることによって、効果の高いクリーンルーム構築ができるのです。