負圧集塵機

負圧集塵機にはどんな特徴がある?

負圧集塵機とは、作業空間における粉塵をカットするための集塵機です。
集塵機や除塵装置、集塵排気装置など、呼び方は多種多様ですが、呼び方による機器の違いなどはありません。
どれも空間の粉塵を集めて作業環境の改善を行う、という目的をもって使用されています。

集塵機というと、タンクや袋を搭載した一般的な機器をイメージする人は少なくありません。
しかし負圧集塵機の場合には、タンクや袋に集めた粉塵を格納するという構造ではなくフィルターを使うことによって集塵するという仕組みになっています。
この点が一般的な集塵機と負圧集塵機の大きな違いで、負圧集塵機の特徴です。

負圧集塵機の集塵につかわれるフィルターは、HEPAフィルターが採用されています。
HEPAは細かい粒子もしっかりキャッチでき、0.3μm以上の粒子なら補修効率は99.97%と優秀です。
この粒子サイズは、産業の作業現場において発生するアスベストや鉛などの有害物質はすべて含まれますし、医療機関の増築などで発生するホコリなどもしっかりキャッチできます。

負圧集塵機は、1分間に最大どのぐらいの集塵が可能かという点で、いくつかの種類やグレードがあります。
最も優秀なスペックなら、1分間に最大56㎥の処理風量が可能となります。

コンパクトなサイズになると処理風量が若干低下しますが、それでも1分当たり最大21㎥の風量で集塵することが可能です。
選び方としては、作業現場でどのぐらい粉塵が発生するのかという点で選ぶ他、作業中の環境をどのレベルで維持しなければいけないのかという点も重要な選び方となります。

負圧集塵機の用途は?

負圧集塵機には、様々な用途があります。
一般的には、屋内の改修工事や増設工事を行う際に発生する粉塵対策として導入するケースが多いものです。
こうした工事現場においては、作業員にとって有害となるアスベストの粉塵が大量に発生するケースがあるため、作業員の健康を守るという役割を果たしてくれます。

その他、スーパーなど生鮮品や飲食商品を取り扱う店舗での改修工事では、作業中に発生する粉塵によって店舗が取り扱う生鮮品の加工など作業に支障が出るケースがあります。
その場合、飲食店における通常業務に支障を出さないという目的で導入することがあります。
また、負圧集塵機を導入することにより、商品が汚れてしまう事態を予防することができます。

負圧集塵機は、ニオイ対策として導入することも可能です。
フィルターにはいくつかの種類があり、集塵作用がある他、消臭作用なども期待できます。
例えば、地下での工事の際に近くに簡易トイレを設置する場合、作業による粉塵を集塵するとともに消臭作用を持つチャコールフィルターを使用することによって、簡易トイレから発生するニオイ対策としても使えます。