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バイオクリーンルーム

バイオ分野で活躍

クリーンルームの種類の1つとして「バイオクリーンルーム」というものがあります。
バイオというのは生体のことを意味しており、ここでは主に浮遊している微生物のことを指しています。
バイオテクノロジーの分野においてはこのような微生物が入り込むことで研究などの結果が大きく変わってしまう可能性があるため、十分注意する必要があるわけです。
それでは、バイオクリーンルームがどのような場面で活用されているのかについて紹介します。

活躍の場

バイオクリーンルームが活躍する場として最初に紹介するのは医療現場です。
主に手術室や、医薬品・化粧品の製造分野に於いて利用されています。
また、滅菌医療機器を製造する現場などにおいても、バイオクリーンルームの持つ役割が重要になってきます。
これらの現場に於いては粉塵を除去することができれば、基本的に微生物も除去できるものとして利用されています。

ただし、通常のクリーンルームでは一部の微細なウイルスまでは取り除くことができません。
これらについては細心の注意を払い、定期的な殺菌処置を行う事が重要になります。
さらに、外部から汚れを持ち込まないようにするための運営方法や、入退室の手順などを設定することも重要です。

他に活躍の場があるのが、食品分野です。
食品の製造などにおいて、異物や虫などの混入が起こらないように利用する、というものです。
ただし、実際にクリーンルームを導入して生産を行っている食品工場はまだまだ決して多いわけではありません。
どうしても導入コスト、ランニングコストが高くなってしまうため、費用対効果に合わないという考えがあるためです。

しかし、一度異物の混入が発覚すると最悪の場合会社全体に影響及ぼすような事態に発展してしまうため、導入の必要性があると考えている業者も多いでしょう。
リスクとコストどちらを取るのかを考えて導入を考えなければなりません。

そして最後の活躍の場となるのが、「放射性物質」を扱う現場です。
このような現場においては、内側がキレイに保たれることではなく、外側に流出しないことを主な目的として利用することになります。
外部に対して有害物質が持ち出されるようなことがあると、ハザードを起こしてしまう可能性があるためです。

そのため、この目的で利用する場合には、通常のクリーンルームとは空調の方向が逆となります。
通常のクリーンルームは内側のものを外に出すような空調になっていますが、こちらのクリーンルームでは内側のものを内側に封じ込める空調として利用します。
特にこのタイプのクリーンルームで、ウイルスや微生物などの実験を行っている現場で使われるものをバイオハザードルームと呼ぶこともあります。