クリーンルームでマスクを着用する目的

クリーンルーム内でマスクを着用する目的とは?

クリーンルーム内では、衣類や靴から発塵するだけでなく、人間の毛髪や体毛、そして皮脂や飛沫なども異物として、環境汚染の要因となります。
クリーンルーム専用のウェアやシューズ、キャップを着用して作業に当たっても、作業中に飛沫や皮膚が落ちて製品の品質不良を引き起こしてしまうリスクは十分にあります。
クリーンルーム内でマスクを着用するのは、そうしたクリーンルーム内に露出している顔の部分から異物が発生することを最小限に抑えるという目的があります。

クリーンルーム内で着用するマスクは、一般的なマスクと比較すると面積は大き目ですし、顔の凹凸に沿ってフィットする構造となっている点が特徴です。
飛沫だけをブロックするわけではなく、皮膚や体毛が落ちることもしっかりと予防するため、基本的には目から下はすべてカバーできる仕様となっているものが多いでしょう。
もしもクリーンルームで要求されるクリーンレベル高ければ、マスクだけでは十分ではないケースも十分にあります。
その場合には、マスクを着用した上で、さらに頭部全体を覆うフルフェースタイプのヘルメットを着用する必要があるでしょう。

マスクの運用方法はどうすれば良い?

クリーンルーム内でのマスク着用に関しては、作業の内容や求められるクリーンレベルに応じて、着用のルールを明確に設定することがとても大切です。
作業をする人に対してマスクを着用する目的や必要性を理解させるとともに、マスクが持つ機能や役割についても作業員全員が統一の理解度を持つことによって、クリーンレベルの汚染を未然に予防することが可能となります。
ルールを決めたら、作業スタッフがいつでも必要な時にルールを確認できるよう、見える場所に掲示しておくのも良いでしょう。

クリーンルーム内で着用するマスクは、サイズや素材、デザインなどが多種多様です。
マスクを選ぶ際には、作業工程にあったタイプのマスクを選ぶことも重要なポイントと言えるでしょう。
また作業する人によってピッタリなサイズは異なりますから、作業員に合わせたサイズのマスクを準備することも必要不可欠です。

クリーンルーム内ではこのように、クリーンルーム専用のマスクを着用しなければいけません。
しかし専用のマスクでも、作業内容や工程、また経年によって汚染されてしまうことが少なくありません。
そのため、マスクの運用方法を決める際には汚染されたマスクの取り扱い方法、例えば洗濯方法やメンテナンス方法、また交換する時期の目安や交換しなければいけないタイミングなどを具体的に決めると同時に、マスクの汚染状況を測定する機会を定期的に設けることも必要です。