日本シー・アイ・シー技研株式会社は、クリーンルーム向けの特殊クリーニングサービスを提供する企業として、精密機器産業や医療分野で高い評価を得ています。同社は特に、微細な汚染対策が求められる環境において欠かせない無塵衣や特殊部品のクリーニングサービスを手掛けており、徹底した品質管理と高い技術力がその特徴です。以下では、日本シー・アイ・シー技研が提供するサービスや特徴的な技術について詳しくご紹介します。
日本シー・アイ・シー技研株式会社とは
日本シー・アイ・シー技研株式会社は、東京都大田区に本社を構え、クリーンルーム向けクリーニングや精密洗浄、包装材の提供などを行う企業です。長年にわたって蓄積されたノウハウを生かし、クリーンルーム向け無塵衣や治工具、精密部品の洗浄や包装材の製造など、微細な汚染対策が必要とされる環境に対応した多岐にわたるサービスを展開しています。
特に、クリーンルーム対応の衣服や装置など、極めて微細な汚染が許されない環境で使われる物品の洗浄には、一般のクリーニングとは異なる高度な技術が求められます。こうした洗浄や管理に関わる高い品質基準を維持するため、日本シー・アイ・シー技研株式会社では、超純水を活用した洗浄工程や、微細な粒子の発生を抑えた特殊なパッケージング方法などを採用しています。
日本シー・アイ・シー技研のクリーンルーム向けクリーニングサービスの特徴
クリーンルーム対応無塵衣の特殊クリーニング
クリーンルーム内で使用される無塵衣は、汚れやホコリなど微細な粒子が製品に影響を及ぼすのを防ぐために欠かせないものです。日本シー・アイ・シー技研では、これら無塵衣のクリーニングを行う際、まず受け入れ後に丁寧な検品と仕分けを行います。ポケットの内側や表面汚染のチェック、修理が必要な箇所の確認を行った上で、洗浄プロセスに入ります。
また、無塵衣には日常的に使用することで皮脂や油分が蓄積しやすく、通常の水洗いでは落ちにくい汚れが残ることも少なくありません。こうした汚れに対して、同社では温式洗濯により、残留成分が少なく肌にやさしい界面活性剤を使用し、二段階に分けて丁寧に洗浄します。この基本の洗浄を行うことで、清潔さを保つだけでなく、無塵衣が本来持つ性能を維持することができます。
超純水を使用したクリーンリンスと除塵プロセス
日本シー・アイ・シー技研のクリーニング工程で重要な役割を果たしているのが、超純水を用いた洗浄と除塵です。超純水とは、徹底的に不純物を取り除いた水で、特にクリーンルーム内で使用する物品の洗浄に適しています。同社では、専用の超純水リンス機を使用して、繊細な繊維や素材に余計な化学成分が残らないよう配慮した洗浄を実施しています。
また、最終的な仕上げの段階では、クリーンホットエアを用いたタンブリング除塵を行い、微細なサブミクロンレベルの粒子も徹底的に除去します。これにより、クリーンルーム内での作業時に発生する可能性のある微小な汚染リスクを最小限に抑えることができます。
梱包への徹底したこだわり
洗浄が完了した無塵衣は、清潔な環境で適切な包装が施されます。日本シー・アイ・シー技研では、透明度と粒子の移転防止を重視したポリプロピレン製の包装材を使用しています。この包装材は同社のグループ内で開発されたもので、無駄な添加剤を最小限に抑えることで、包装による余分な微粒子の付着を防ぎます。包装工程もクリーンな環境で行われ、クリーンルーム内での使用にふさわしい清浄さを保っています。
日本シー・アイ・シー技研のその他のサービス
日本シー・アイ・シー技研では、無塵衣のクリーニングだけでなく、クリーンルーム環境に適したさまざまな製品やサービスも提供しています。
高圧蒸気滅菌による微粒子汚染の防止
クリーンルームで使用する無塵衣や装置には、衛生面で高い基準が求められることも多くあります。こうしたニーズに応えるため、日本シー・アイ・シー技研では超純水で熱交換した蒸気を利用した高圧蒸気滅菌を実施しています。この方法により、滅菌の際に発生する微粒子の発生を抑え、クリーンルームで求められる清潔な状態を維持したまま、衛生的な管理が可能です。
ICタグによるクリーニング品の管理システム
日本シー・アイ・シー技研では、無塵衣の管理や洗浄回数の把握を目的に、ICタグを利用した管理システムを導入しています。このシステムは、無塵衣に取り付けられたICタグを使用して、クリーニング回数や使用状況を正確に管理できるもので、無塵衣が劣化しないよう適切な時期に交換やメンテナンスが可能になります。これにより、クリーンルーム内での安全性や効率性をより高めることができます。
精密洗浄サービス(SCC)
クリーンルームで使用される精密部品やツールには、微細な汚れや粒子の付着が製品に影響を与えるリスクがあります。日本シー・アイ・シー技研では、精密部品やウェハーキャリアなどのクリーニングに特化した「SCC(特殊精密洗浄)」サービスも提供しています。超純水を用いた洗浄により、精密部品の微細な汚染リスクを抑え、長期間安定して使用できるようサポートします。
クリーン包装材の製造と提供
日本シー・アイ・シー技研では、クリーンルーム向けの包装材も自社で開発・提供しています。これらの包装材は、超純水で洗浄後にクリーンルーム内で製袋されるため、製品を外部からの微粒子や異物から保護する役割を果たします。また、包装材の素材には厳選されたポリプロピレンが使用され、透明度と耐久性に優れた特性を持ち、無駄な添加物を抑えることでクリーンルーム内での使用に最適化されています。
日本シー・アイ・シー技研が選ばれる理由
日本シー・アイ・シー技研のクリーニングや包装材サービスは、クリーンルーム内での作業が求められるさまざまな企業からの信頼を集めています。その理由は、単にクリーニングを行うだけでなく、クリーンルーム環境での使用に適した洗浄技術や包装材の開発、管理システムの導入を通して、使用者のニーズに応えるための取り組みが徹底しているからです。
また、同社は独自の評価・検査システムも導入しており、所定の頻度で汚染粒子を測定する発塵テストや、ボディボックス法などの検査も行っています。これにより、無塵衣や精密部品が実際の作業環境においてどれだけの清潔さを保てるかを実証し、高品質な製品とサービスを提供し続けています。
まとめ
日本シー・アイ・シー技研株式会社は、クリーンルーム対応のクリーニングや精密洗浄を提供する専門企業として、卓越した技術と品質管理により顧客からの信頼を得ています。超純水を用いた洗浄や高圧蒸気滅菌、ICタグによる管理システムの導入など、多角的なアプローチを採用することで、クリーンルーム内での作業をより安全で快適にするサポートを行っています。製造業や医療分野で微細な汚染が問題となる場面で、同社のサービスは欠かせないものとして広く活用されています。