エックス線作業主任者とは
エックス線作業主任者は国家資格であり、作業主任者として仕事をする人のことです。
エックス線装置を用いる事業所はエックス線作業主任者を労働者の中から専任しなければいけません。
さまざまな分野で使われているため、エックス線作業主任者はとても需要のある資格となっています。
工業製品に対して非破壊検査を行う時にはエックス線が用いられます。
非破壊検査とは、製品に一切手を加えることなく、その状態を検査することです。
エックス線を用いることで、製品を壊さずに内部構造を確かめたり、さまざまな状態を確認することができます。
このエックス線を用いる作業は危険を伴います。
そのため、標識をきちんと設置したり、用具を入念に点検したり、エックス線の量を調整するなど、さまざまな作業を行う必要があります。
これらの業務を、責任を持って行うのがエックス線作業主任者なのです。
エックス線作業主任者になるには
エックス線作業主任者になりたいならば、エックス線作業主任者試験を受験する必要があります。
受験資格は特に設定されていないため、誰でも受けることができます。
試験科目にはエックス線に関する幅広い知識が含まれています。
管理や測定に関する知識や、生体に対するエックス線の影響についての知識も含まれています。
他にも関連法令についての知識も出題されます。
第二種放射線取扱主任者とガンマ線透過写真撮影作業主任者に関しては試験科目の一部が免除されます。
受験料は8,300円となっており、受験を申し込んだ地域を管轄しているセンターで受験します。
試験は年に4回から6回程度行われているため、気軽に受験できるチャンスがあります。
合格率は2004年度の試験において41.90%となっています。
資格団体は財団法人安全衛生技術試験協会です。
北海道から九州まで、それぞれの地区にセンターがあり、受験申し込みを受け付けています。
全問マークシート方式による学科試験が行われて、実技はありません。
年齢制限はありませんが、免許を交付してもらうためには18歳以上である必要があります。
免許の手続きは管轄の労働局に対して行えます。
エックス線作業主任者の資格を取得することができれば、エックス線に関する責任のある立場で仕事をすることができます。
事業者の方はこれからエックス線に関する業務を行う場合は、エックス線作業主任者の選任をしなければいけないことを覚えておきましょう。