クリーンルームの規格

クリーンルームの規格について

洗浄クリーンルームにはいくつかの規格が存在しています。
規格とは一定の基準のことであり、それぞれのクリーンルームはその規格の基準にしたがって構築されています。
したがって、規格が異なれば同じクリーンルームであっても微妙に異なる部分があるのです。

どうして規格というものが存在しているのかといえば、共通の取り決めがなければ、みんなが自由にクリーンルームをつくりだしてしまい、混乱してしまうからです。
クリーンルームの導入を考えている方はそれぞれの規格を理解して、自分の求めている用途に合ったクリーンルームを選択することが大切です。
そうすることによって、クリーンルームを正しく役立てることができるでしょう。

クリーンルームの代表的な規格

クリーンルームとは、空間内を一定の基準を元にして清浄な空間にしたものです。
その空間がどれくらいキレイなのかを示しているのが清浄度であり、この清浄度の基準はそれぞれの規格ごとに異なっています。
どのような規格を採用しているかによって、クリーンルームにおける清浄度の単位や数値が異なります。

まずJIS方式という規格が存在しています。
表示はクラス1からクラス9まであり、1立方メートル中に0.1マイクロメートル以上の粒子がどれくらいあるのかを10のべき乗で表して、その時の指数で表現しています。
つまり、数値が大きいほど空間内に存在している粒子数が多い、つまりそれだけ清浄な状態とはかけ離れていることを表します。

他にも、米国連邦規格であるFED-STD-209Dが存在しています。
こちらはクラスが1から10倍ごとに数字が大きくなり、100000までの6段階があります。
立方フィート中に0.5マイクロメートル以上の粒子がどれくらいあるのかを表示しています。

また、FED-STD-209Eという規格もあり、こちらはクラスがM1からM7までの7段階あります。
ISO方式という規格もあり、これは日米欧を中心として世界の統一規格として作成が進められているものです。

クリーンルームにはそれぞれクラス表示がされていますが、自分の求めている性能に合わせて選ぶことができます。
より清浄な空間を求めるのであれば、上位クラスのものを選べばいいのですが、その場合は当然導入費用も高くなってしまいます。
それぞれの用途によって求められる清浄度は異なるため、適したものを選ぶことが大切でしょう。

クリーンルームの導入を検討されている方は、それぞれの規格の違いを理解しましょう。
また、どうしてクリーンルームを導入する必要があるのかをよく考えて、本当に必要なクリーンルームの導入を考えることが大切です。

それぞれの規格は単位や数字が異なっているため、ややこしい部分が多いです。
最も多く利用されている規格が必ずしもよいわけではなく、それぞれの事業者にとって都合の良いものを選択するとよいでしょう。